窓の結露発生のプロセス
結露が発生した窓
窓の結露はどのような時に、
発生するのでしょうか?
結露が発生する流れを簡単に見ていきましょう。
窓に結露が発生する流れ
1. まず、室内で水蒸気が発生します。
2. 冷たい外気が窓の表面温度を下げます。
3. 水蒸気を含んだ室内の空気が窓に触れます。
4. 窓の表面温度が露点温度より低い時、窓の表面に結露が発生します。
湿った空気を外に逃がす
窓の結露を防ぎたいのであれば、今の窓ガラスをペアガラス、真空ペアガラスなどの断熱ガラスに替えるが有効です。
けれど、それと合わせて室内の水蒸気の発生となる原因を少なくしたり、空気を換気をしたりすることが大切になってくるということです。
結露の元となる湿った空気を外に逃がしてあげるということですね。
水蒸気を防ぐには?
室内の水蒸気の発生を防ぐということは、お風呂のふたを閉めたり、加湿器の使用を減らしたりするということでしょうか。
結露対策でもっとも効果的なのが、やはり空気の換気です。
冬場の空気は乾燥しています。室内の水蒸気を外に逃がし、乾燥した外の空気を室内に取り入れることは、効果的なのです。
その上でペアガラス、真空ペアガラスに交換すると、さらに効果的な結露対策になるというわけです。
結露によるトラブル
結露は、私たちの生活や住まいに対して、さまざまな悪影響を及ぼします。
結露が引き起こすトラブルの例をあげ、被害の度合を3段階に分類してみます。
なぜ結露対策が必要か、おわかりいただけると思います。
第1段階 結露が原因でジメジメする
カビ
タンスの裏がジメジメしたり、窓やカーテンがびっしょりになったり、押入れがジメジメしたりするのも結露が原因です。
第2段階 放っておくとダニが発生
ダニ
結露が原因でカーテンなどが常に湿っぽい状態になるとカビが発生します。そうすると、発生したカビの胞子、ダニのふんや死骸が浮遊し、それをエサにするダニも発生します。
第3段階 健康を損なう可能性あり
アレルギーの原因
こうなってからでは大変です。カビやダニが発生すると、健康を損なうことはよく知られている通りです。ぜんそくやアトピーの原因とも言われていますので、お子さんのいる御家庭では特に注意が必要です。また、家の概観も損ねます。
どんなに高性能なサッシや断熱ガラスを使用しても、それだけでは結露を完全に防ぐことはできません。
住まい方や自然環境も、結露発生の原因となるからです。
結露を抑えるためのポイント
結露は、室内の空気が露点温度より冷たくなったところに発生します。
ですから、室内に露点温度より冷たくなる所を少なくして、室内に必要以上に水蒸気を発生させないことが大切になります。
窓ガラスは外からの冷気を伝えやすく、最も結露しやすい場所なのです。
断熱サッシ・断熱ガラスの使用
断熱サッシは、熱が伝わりにくいため、外気の冷たさが室内に伝わりにくくなります。窓枠の室内側の表面温度が下がりにくくなるため、結露の発生を防ぎます。
対策方法
今あるサッシを外して、新たに断熱サッシに交換することは可能です。
けれど、費用と手間がかかりますし、一般的ではありません。
そんな時は熱を伝えにくい樹脂性の二重窓(内窓)で解決できます。
断熱ガラスは真空ガラス・ペアガラスが一般的です。
建物の断熱化
断熱材は、外気の冷たさを室内に伝えにくくするとともに、建物の保温性も高め、室内温度を下がりにくくする効果があります。
対策方法
建物の断熱化は、窓ガラス屋さんでできる範囲を超えてしまうため、ここではコメントを控えます。
十分な換気をする
水蒸気量をゼロにするのは不可能です。
結露を防ぐためには、十分な換気が必要です。そこで、室内で発生した余分な水蒸気は、換気扇を回したり、窓を開けたりしてこまめに外に排出しましょう。
水蒸気はこんなところから発生しています。
- 炊事や食事中に出る水蒸気
- 就寝中にからだから発散される大量の水蒸気
- 浴室や洗面所から出る水蒸気
- 鉢植えが出す水蒸気も無視できません。
水蒸気の発生そのものを減らす
室内で発生する水蒸気に無関心だった生活から、発生を抑える生活へ変えてみるのもおすすめです。
暮らし方や住まい方を少し工夫することも、結露を抑えるために必要なのです。
生活のココを改善して水蒸気を減らそう!
- 洗濯物を室内になるべく干さない
- お風呂のふたを開けっ放しにしない
- 加湿器の使用を控えめに
- 密閉型の暖房機(FFストーブなど)を使う
- 水蒸気が発生しない暖房機(エアコン、電気ストーブなど)を使う
フローリングが痛んだり、壁紙がはがれたりする前に、結露を上手に防いでくださいね。
こちらのページでは、結露が発生するメカニズムをさらに詳しく説明します。