プラストサッシに真空ガラス「スペーシアES」を組み込みます。
プラストサッシの下枠材を設置
東京都立川市にお住まいのTさまより、ご依頼いただきました。
防音対策のため、2枚建ての掃き出し窓に、二重窓を設置します。
使用したサッシは、大信工業製のプラストサッシです。
木枠の幅が足りないので、ふかし枠を使用することになります。
ふかし枠の下地に段差があるなど、いろいろと対応する必要のある窓でした。
それでは、手順を写真つきで詳しく解説していきます。
施工例のはじまり、はじまりで~す。
担当店舗 | 窓工房 本店 |
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施工地域 | 東京都 立川市 T邸 |
施工時間 | 2時間 |
内容 |
2枚建ての掃き出し窓に二重窓を設置。 使用したのサッシは、大信工業製のプラストサッシ。ガラスは、日本板硝子製の真空ガラス「スペーシアES」。 木枠の幅が足りなかったため、ふかし枠を使用。 |
施工手順
1. 木枠の幅が8cm以上は必要です。
プラストサッシの掃き出し窓タイプを設置するには、およそ8cmの枠見込みが必要です。
今回は、4cmしかなかったため、取り付けるスペースが確保できません。
木枠と床の間に段差があるため、この段差をなくす必要があります。
この段差は、およそ1cmほどの高さです。無視するわけにはいかない段差になります。
床が完全にフラットなら問題ありません。
2. 木枠の段差をカバーします。
あらかじめ工場で加工した材料を使って、段差を埋めます。
プラストサッシの窓枠レールを設置する前作業になります。
3. プラストサッシの部材を準備します。
いよいよプラストサッシを設置していきます。
プラストサッシのパーツ部材はこんなにたくさんあります。
4. ふかし枠の縦材の隅を加工します。
そのまま縦枠のふかし材を取りつけようとすると、幅木に当たってしまいます。
幅木とは、床面と壁面が接する部分にあたる壁の最下部に取り付いている、幅10cmほどの横木のことです。
この幅木に、ふかし枠が当たってしまって、設置しにくいことが問題でした。
その部分が綺麗に収まるように加工をします。
5. 加工したふかし枠の縦材を取りつけていきます。
加工したふかし枠を設置します。
左の壁面の最下部の茶色い木が幅木です。
この部分が壁面よりも出っ張っているために、ふかし枠を加工する必要がありました。
6. ふかし枠の補強材を取りつけます。
ふかし枠の芯にあたる補強材を取りつけます。
ここはカバーで覆い隠される部分ですので色はホワイトではありません。
7. ふかし枠をカバーを取りつけます。
ふかし枠のカバーを取りつけます。
このカバーの下の部分も幅木に当らないように加工したものを使用します。
8. ふかし枠を専用のネジで固定します。
ふかし枠カバーを取りつけたあと、専用ネジでしっかり固定します。
9. ふかし枠に発生する段差を埋めます。
写真では説明しにくいのですが、ふかし枠をセットすると、わずかな段差が発生します。
ここを埋めるカバーを取り付けます。
10. 段差を埋めるカバーを専用のネジで固定します。
ふかし枠に発生する段差を付属カバーで埋めたら、専用ネジで固定します。
写真はまだネジで打ち込む前段階です。
ペラペラなのが分かる状態です。
11. 同じように、右側のふかし枠を取りつけます。
同じように、右側のふかし枠を取りつけます。
こちらは、幅木が邪魔をすることはありません。左側のような加工は一切していません。
通常の施工になります。
12. 上側のふかし枠も取りつけます。
上側もふかし枠を取りつけます。
下地になるふかし枠を取り付け、補強材を入れ打ち込み、最後にカバーをかけて固定させます。
13. ふかし枠にコーナーキャップを取りつけます。
プラストサッシに限らず、二重窓をふかす場合は、コーナーにキャップを取り付けます。
二重窓を窓枠を取り付ける幅が最初からあれば、今まで説明した作業工程は一切必要ありません。
今回は見込み幅が4cmしかなかったため、ふかし枠を設置しました。
14. プラストサッシの縦枠レールを取りつけます。
プラストサッシの窓枠を、いよいよ設置します。
まずは左右の縦枠から設置します。
15. プラストサッシの下枠レールを取りつけます。
プラストサッシの下レールをセットします。
16. 下枠以外のレールは、二重構造です。
プラストサッシのレール枠は、下レールをのぞいて、二重構造になっています。
防音対策には隙間が大敵ですので、このような構造になっています。
17. プラストサッシの上枠レールを取りつけます。
同様にプラストサッシの窓枠も左右の縦枠と同様、二重構造になっています。
写真は2枚目の枠(レール部分)を設置している最中です。
18. 取りつけたレールにガラス戸を吊り込みます。
工場で組み立ててきたプラストサッシのガラス戸を窓枠レールに吊り込みます。
使用したガラスは、日本板硝子製の真空ガラス「スペーシアES」です。
19. ガラス戸建て付け調整をします。
ガラス戸の建て付け調整をします。
ガラス戸はスムーズに動くか、窓を閉めたときに隙間なく閉まるか、といったことを確認します。
20. カーテンレールを取り付け、掃き出し窓タイプの二重窓の完成です。
上側のふかし枠に、カーテンレールを取り付けます。
お客様からは、「カーテンはどうなっちゃうの?」と聞かれることがあります。
もちろんカーテンも普通に使うことができます。
これで掃き出し窓タイプの二重窓の完成になります。
21. プラストサッシのレールの状態です。
プラストサッシには、主に2種類のレールがあります。
窓工房で多く採用しているのは、写真のような丘戸車式と呼ばれているタイプのものです。
22. プラストサッシの縦枠は二重構造になっています。
プラストサッシの左右縦枠、上枠は、説明したように二重構造になっています。
23. 幅木部の入り隅をコーキングで埋めています。
入り隅(いりすみ)とは、部屋などで、壁と壁が交わる四隅の部分のことです。
幅木があるために、ふかし枠を加工しました。隙間が開いてしまうため、コーキング施工で埋め立てます。
窓工房ではこういった小さな部分も、こだわって仕事をしていきたいものです。
この部分のコーキング施工は別ページで細かく説しています。そちらも合わせてご覧下さい。
24. 下枠の段差は補強剤で埋めています。
下枠と床の間に約1cmの段差があました。
その段差を埋めるため補強材を設置しています。
赤い矢印の部分になります。
25. コーナー部分はキャップをはめて、綺麗に納めています。
プラストサッシのコーナー部分の写真です。
ふかし枠にキャップをはめて、綺麗に納まっています。