プラマードUの場合、70mm以上の木枠の幅が必要です。
ふかし枠を設置して木枠の幅を増やす
東京都あきる野市のIさまよりご依頼いただきました。二重窓の取り付けです。
使用したのは、YKK AP製のプラマードUです。
二重窓を取り付けるとき、YKK AP製のプラマードUの場合、70mm以上の木枠の幅が必要になります。
木枠の幅が足らない場合は、ふかし枠という部材を取り付けます。
そのふかし枠を取り付ける工程にフォーカスして説明していきます。
ふかし枠の設置のみを紹介しているので、ガラス戸を入れる場面は紹介していません。
それでは、手順を施行写真つきで詳しく解説していきます。施工例のはじまり、はじまりで~す。
担当店舗 | 窓工房 本店 |
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施工地域 | 東京都 あきる野市 I邸 |
施工時間 | 30分/1窓あたり |
内容 |
二重窓の設置。サッシはYKK AP製のプラマードUを使用。 |
施工手順
1. 段差のある木枠に、ふかし枠を取り付ける下準備をします。
木枠の幅が7cm以上あれば、二重窓のレールを設置することができます。
7cm以下の場合には、室内側に出っ張らせてスペースを確保する、ふかし枠を取り付けます。
ふかし枠を取り付ける場合、赤い点の部分のような段差のある木枠ですと、隙間なく納めることが難しくなります。
そのため、ふかし枠を取り付ける前にも下準備が必要になります。
2. 木枠の段差を埋めないと・・・
ここは隠れてしまう部分ではあります。
木枠の段差を埋めずに、そのままふかし枠を取り付けると、二重窓の防音効果が十分発揮されない恐れがあります。
木枠の段差にあった木材を選び、埋めることが重要です。
3. 上部の段差を木材で埋めます。
段差は上下ともにあります。段差の高さは3ミリほどでした。
そのため、3mmの厚さに加工した木材を上下の木枠に貼り合わせます。
4. 木枠を小さなクギで固定します。
貼り合わせた木材を小さなクギで固定します。
5. 同じように、下部の段差を木材で埋めます。
同じように、下部の段差を埋めるために薄い木板を貼り合わせ、クギで固定します。
木材を木枠と平行に取り付けることも大切です。
6. いよいよふかし枠を取り付けていきます。
いよいよふかし枠を取り付けます。
木枠の幅は、およそ50ミリでした。そこで、25mmふかし枠を採用しました。
現在の木枠よりも25mm室内側に出っ張る状態になります。
25mm程度ですと、ほとんど気にならない出っ張りです。
7. 二重窓の位置は、既存の窓からできるだけ離した方がいいです。
二重窓を設置するのが出窓の場合は取り付けるスペースが十分にあります。
その場合は、できるだけ室内側に取り付けるもよし、できるだけ外側の窓に近づけるもよし、といったところです。
ただし、防音性能を高めたいのでしたら、二重窓を設置する位置はできるだけ今ある窓から離した方がいいです。
8. ふかし枠の補強材をネジで固定していきます。
ふかし枠の補強材を専用ネジで固定していきます。
特に重要なポイントではありませんが、木枠とずれないように固定していきます。
9. ふかし枠の補強材の取り付け完成です。
ふかし枠の補強材の取り付け完成です。
あくまで補強材なので、四隅は2~3センチほどの隙間があります。
もちろん防音効果には影響はありません。
10. ふかし枠の補強材にカバーを取り付けます。
ふかし枠の補強材にカバーを取り付けます。
ちょっと力を必要とすることもありますが、パカパカとはめていきます。
11. ふかし枠の四隅にコーナーキャップを取り付けます。
ふかし枠のコーナー部分に、専用のコーナーキャップを取り付けます。
もちろんふかし枠が必要ない窓には、このコーナーキャップの取り付けは行いません。
ふかし枠が必要がない窓とは、木枠に70ミリ以上のスペースがある窓のことになります。
12. プラマードUの縦枠レールを左右に取り付けます。
プラマードUの縦枠レールを取り付け、固定します。
ここから先は、標準タイプの二重窓の取り付けと同じ工程になります。
木枠の幅が70ミリ以上ある窓の施工の場合は、この工程から始まります。
13. プラマードUの上下レールをそれぞれ取り付けます。
プラマードUの上下のレールをそれぞれ取り付け、固定します。
写真は、下レールを取り付けている様子です。樹脂製のレールなのでたわんでいます。
隙間なく埋め込むために、このたわみが重要です。
今回は、ふかし枠の設置に焦点を当てて紹介させていただきました。
このレールに、ガラス戸をはめ込めば、二重窓の完成になります。