ホワイト色に真空ガラス「スペーシアST」を組み込みます。
プラマードUの上枠材を取り付ける様子
東京都立川市の宮沢さまよりご依頼いただきました。二重窓の取り付けです。
二重窓を取り付ける目的は、娘さんのピアノの音漏れを抑えるためでした。
音の出入りは窓からが多くを占めます。窓を防音対策するのはとても効果のあることです。
採用した二重窓のサッシは、YKK AP製のプラマードUのホワイト色です。ガラスは、日本板硝子製のスペーシアです。
それでは、手順を施行写真付きで詳しく解説させていただきます。
担当店舗 | 窓工房 本店 |
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施工地域 | 東京都 立川市 宮沢邸 |
施工時間 | 2時間 |
内容 |
1部屋の2窓に防音目的の二重窓を設置。 ガラスは日本板硝子製のスペーシアです。 |
施工手順
1. 和室の障子にあるレールに注目します。
和室の部屋の窓にはよくある障子のレールです。
二重窓を取り付けることによって隠れてしまう部分ではあります。
窓工房ではこの隙間もきっちり塞ぐことにしています。
確かに、この隙間を埋めることにより遮音性能が大幅に高まることはないかもしれません。
けれど、こういう見えない部分も丁寧にしたいと考えています。
2. レールの隙間を木材で埋めます。
だいたいこのレールの溝は高さ2~3mmほどになります。
前もって準備した木材で、溝を埋め合わせます。
二重窓を取り付ける前の下準備になりますね。
3. 木材をクギで打ち込みます。
木材をクギで打ち込みます。
ここは頑丈に固定する必要はありませんので、小さめの釘で固定します。
4. このように隙間を覆います。
写真でお分かり頂けますでしょうか。
埋め合わせた木材の色が違うのでお分かり頂けると思います。
この部分は二重窓を取り付けると隠れる部分です。周りの木材との色合わせはしません。
問題なのは隙間なく埋めるということですからね。
5. 左側を埋めたら、右側の溝も同じように埋めます。
和室の窓に二重窓を取り付ける工程の中で、木材で隙間を埋めることは特に難易度の高い工程ではありません。
むしろこの幅を正確に計る時の方が気を使います。
二重窓の採寸自体もそうですが、この溝の深さを測ったり計測するのもひと仕事になります。
6. 同じように木材で溝を埋めて、クギで固定します。
木材を同じ要領で溝にはめて、釘で打ち込みます。
普通の窓でしたら、この工程はありませ。最初から二重窓(プラマードU)の枠を取り付けていくことになります。
7. クギの位置は、二重窓のネジ穴と一致しないように注意します。
クギで打ち付けるときに注意点あります。その上に二重窓の下枠をネジで固定します。
その際のネジと釘の位置が一致しないようにします。
8. 下側の溝をすぺて埋めたら、完了です。
写真のようになります。
このようにしっかり溝を埋めれば、二重窓の強度を保つことにつながります。
9. 上枠の溝も同じように埋めていきます。
上枠の溝も、二重窓を設置する前に埋めておきます。
溝の幅と深さがこのくらいになりますと、遮音性能に影響がでることも考えられます。
ここもきっちり埋めていく必要があります。
10. 木材を釘で打ちつけます。
基本的には下の溝を埋めたのと同じ要領で木材をはめて打ち込みます。
下側と違う点は、釘の長さでしょうか。そのぐらいです。
11. 二重窓設置の下準備が完了です。
上下の溝の埋める工程の完了です。
ふかす必要がない普通の洋間の窓では、ここまでの工程は必要ありません。
二重窓を取り付けることによって、埋めた部分は見えなくなってしまいます。
けれど、こういう部分を丁寧に仕上げるかどうかで、遮音効果や製品の寿命にも影響するのではないかと考えています。
12. YKK AP製のプラマードUの取り付け開始です。
YKK AP製のプラマードUの材料です。
この中に、二重窓の枠部材が入っております。
13. プラマードUを縦枠から取り付けていきます。
プラマードU(二重窓)の取付けは、縦枠からはじめます。
縦枠の位置がずれこまないように、位置決め(寸法出し)が重要になってきます。
いきなりバチッと留めるわけにはいきません。
ずれて留めてしまうと、窓の閉まり具合いが悪くなります。防音効果に大きな影響がでてしまうのです。
14. 縦枠を専用のネジで留めます。
プラマードU(二重窓)の縦枠の位置を割り出し、その後専用ネジで固定します。
15. 縦枠の右側も同じように進めていきます。
同じようにプラマードU(二重窓)の右側の枠の位置を定め固定します。今回は外側の枠を基準にして二重窓の縦枠の位置を決定してました。
16. 右側の縦枠も専用のネジで留めます。
ピアノの下からの撮影になりました。
プラマードU(二重窓)の縦枠をネジで固定します。
17. 下枠を同じように取り付けます。
プラマードUの下側の枠も固定します。
今回は防音目的での依頼です。室内側にできるかぎり寄せて取り付けます。
二重窓の設置は、既存の外側のサッシよりもできるだけ離すことで、遮音効果が高くなります。
18. 上枠を同じように取り付けます。
プラマードUの上枠を取り付けます。
縦枠をきっちりとずれることなく取り付けていますから、それに合わせて上枠を取り付ければいいだけのことです。
室内側などにたわんで取り付けることがないように、ここでもメジャーを使って慎重に固定していきます。
19. 上枠を専用のネジで固定します。
プラマードUの上枠を専用のネジと電気ドリルを使って固定していきます。
プラマードUに使われている樹脂はアルミと違い柔らかいですので、ドリルでキズなど付けないよう気をつけなければなりません。
これでプラマードUの樹脂枠の取り付け完成です。
20. 真空ガラス入りのガラス戸を持ってきます。
プラマードUの樹脂枠の取り付けが完成しましたので、中にはめ込むガラス戸を持ってきます。
今回使用するガラスは真空ガラス「スペーシア」でしす。普通のガラスが入った戸よりも重くなります。
「ヨッコラショ!」という掛け声がないと持てない位です(笑)
ちょっとオーバーかな・・・。
21. ガラス戸を室内側から入れます。
真空ガラス「スペーシア」の入ったガラス戸を運びます。
外側から枠に入れる場合もありますが、今回は室内側から真空ガラスの入った戸をは嵌めさせていただきます。
22. ガラス戸をはめます。
いよいよガラス戸をはめ込みます。
今回使用した真空ガラスは日本板硝子から、樹脂サッシのプラマードUはYKK APから取り寄せています。
それを工場で組み立て、お客さまのご自宅に運びます。
23. 外からの見た目になります。
防音窓のガラス戸の部分を家の外からみたところです。
24. 建て付けを調整します。
当然ただガラス戸をはめればいいというわけではありません。
防音窓をしっかり隙間なく閉められるようにするためにも、ガラス戸の建て付け調整をしなければいけません。
窓を閉めたのに隙間だらけでは話になりませんからね。
25. 鍵の掛かり具合いを調整します。
二重窓の鍵の掛かり具合を調整します。
まず鍵の受けの部分の位置を調整いたします。
26. 引き続き鍵のかかり具合を調整します。
鍵がぎっしりと掛かるか何度も調整します。
高い防遮音性能を発揮させるためには、鍵の掛かり具合はとても重要です。
鍵を掛けたとき初めて遮音効果が発揮されます。
鍵の掛かり具合いが緩かったり、スカスカ状態だどあまり好ましくありません。
防音目的で取り付ける場合は、多少きつめにするぐらいで丁度いいと思っています。
27. YKK AP製のプラマードUの取り付け完了です。
YKK AP製のプラマードUの引き違いタイプ完成です。
写真はオープンにしている状態です。
28. YKK AP製のプラマードUを閉じた状態(上部)
YKKAPプラマードUの完成です。
閉めた状態の上部の写真です。
ホワイトは室内が明るくなるのもメリットです。
29. YKK AP製のプラマードUを閉じた状態(下枠の隅)
YKKAPプラマードUの完成です。
下枠の隅の写真です。納まりは、このように隙間なくしっかりとした状態になります。
寸法出しがいい加減で少し小さいものを発注してしまうと、隅に隙間が空いてしまいます。
30. YKK AP製のプラマードUの室内側全景
YKK AP製のプラマードUの完成写真です。
二重窓・内窓・二重サッシ・防音窓・インナーサッシなどと呼ばれる商品です。