外壁を壊さずに施工できるタイプの窓です。
シーリング材で防水処理をする様子
東京都青梅市にお住まいのHさまより、ご依頼いただきました。
トステム製の内付けサッシを使用して、木製建具の窓をリフォームします。
築年数50年の住宅で、アルミサッシではなく、木製建具が使われていました。
現在の木製建具を取り外して、新たにサッシを取り付けていきます。
サッシは、トステム製の内付けサッシを使用します。
外壁を壊さずに施工できるタイプの窓でした。施工も半日くらいで済みます。
現在の窓が木製の建具でしたら、だいたいこの工法で施工ができます。
それでは、手順を施行写真つきで詳しく解説していきます。
施工例のはじまり、はじまりで~す。
担当店舗 | 窓工房 本店 |
---|---|
施工地域 | 東京都 青梅市 H邸 |
施工時間 | 2人で半日 |
内容 |
木製建具の窓をリフォーム。 使用したのは、トステム製の内付けサッシ。 |
施工手順
1. リフォーム前の窓の状態です。
こちらがリフォーム前の窓の状態になります。
アルミサッシは一切使われていない木造の古い住宅でした。窓のリフォームには、内付けサッシを採用しました。
内付けサッシならば、外壁を壊す必要がありません。
2. 窓のリフォームを開始します。
2階の窓のリフォームでした。施工には多少の手間暇を要しました。
これが1階なら作業がものすごくやりやすいのですけどね。
お客様のご要望をまとめると、
1. 雨戸はそのまま残すこと
2. 網戸を新しく取りつけること
3. ガラスはペアガラスにすること
この3点でした。
これらを満たす製品を選択しました。
3. 木製のガラス戸を取り外します。
木製のガラス戸を取り外します。
4. 木製のガラス戸が納まっていた下レール枠を外します。
新しくアルミ枠の窓を納めることになります。
必要のない木製の部材は取り外します。
5. 上レール枠の隙間を埋めます。
木製のガラス戸が納まっていた上レール枠の隙間を埋めます。
ここは新しくアルミ枠を取りつければ、完全に隠れてしまう部分ではあります。
けれど、アルミ枠をネジで固定するときに、下地に凹凸がない方が安心できます。
木材を隙間を埋め込み、クギで固定していきます。
木材はあらかじめ窓工房の工場で、サイズに合わせて加工してきたものです。
6. 新しく取りつけるアルミサッシ枠の加工をします。
新しく取りつけるアルミサッシ枠を加工します。
ある程度までは工場で組み立てをしてきます。
現場の窓に合わせて、そのつど細かく調整や加工をします。
写真では分かりにくいかもしれませんが、室内はしっかり養生してあります。
養生(ようじょう)とは、施工中に部屋が汚れたり、傷ついたりしないように、覆いなどをかけて保護することです。
7. アルミサッシ枠のヒレを切断する位置を決めます。
通常、内付けサッシを使用した窓のリフォームでは、アルミサッシのヒレを切断することはありません。
今回は木製の雨戸の枠があるため、それに合わせて現場で調整する必要がありました。
ヒレをどれだけ落とすか計測して、印をつけているところです。
8. アルミサッシ枠のヒレを切り落とします。
アルミサッシ枠のヒレを切り落とします。
切り口は防水処理の目的でシールを打ち込みます。
最終的には、切り口が隠れることになります。
9. アルミサッシ枠に新しいネジ穴を作ります。
新しく納めるアルミサッシ枠のヒレを落としました。
そのため、新しいネジ穴を加工します。
10. アルミサッシ枠の調整を繰り返します。
アルミサッシ枠を「加工する、納める、ま再び加工する」という流れを何度も繰り返して、調整していきます。
11. 調整したアルミサッシ枠を柱に納めます。
加工したアルミサッシ枠を柱の外側からずぼっと納めます。
外側から納めるアルミサッシ枠なのですが、外側にはそれほど出っ張らずにすみます。
そのため、既存の雨戸もそのまま使用できます。
12. アルミサッシ枠を納めた状態です。
写真のように窓のリフォーム用のアルミサッシ枠を納めます。
13. アルミサッシ枠をビスで仮留めします。
アルミサッシ枠の左右上下の四隅をビスで仮留めします。
14. 仮止めしたアルミサッシ枠にガラス戸をはめてみます。
年数の経過した木造住宅なので、心配なことがあります。
柱が傾いてしまっていると、そのままアルミサッシ枠を固定してしまうと、建て付け調整がしっかりできなくなってしまう場合があります。
そのため、確認の意味を込めて、ガラス戸を1度納めてみます。
もし柱などにゆがみがあった場合は、アルミサッシ枠の取り付けで調整します。
15. ガラス戸を吊り込みます。
ガラス戸を吊り込みます。
しっかり隙間なく閉まるか、建て付け調整は問題なくできるか、確認します。
引き違いタイプの窓なので、2枚のガラス戸を入れてみて確認します。
今回は、まったく問題ありませんでした。
16. アルミサッシ縦枠を固定します。
アルミサッシ枠を固定します。
柱とアルミサッシ枠の間のわずかな隙間に、支え物(かいもの)を入れて、ビスを打ち込んで固定します。
17. 室外側からもビスで固定します。
同じように、室外側からもアルミサッシ枠をビスで固定します。
今回の窓のリフォームで使用したサッシは、トステム製の内付けサッシです。
リフォームする前からアルミサッシが使われている場合は、なかなかこのようにはいきません。
アルミサッシを取り外すだけでも大変で、多少は外壁を壊さなければならないためです。
窓のリフォームも現場、現場に合わせて提案・施工を行っています。
18. コーキング施工の準備をしていきます。
コーキング施工の準備をします。
柱とアルミサッシ枠の間は、1~2mmほど開いています。
防水処理をするため、この隙間にコーキング材を打ち込む準備をします。
19. マスキングテープを貼ります。
マスキングテープを貼り合わせます。
室内側だけでなく、室外側もマスキングテープで覆います。
リフォームした窓は2階のため、室外側のコーキング施工は手間のかかる工程になってしまいます。
20. コーキング材を打ち込みます。
コーキング材を打ち込みます。
写真は室内側だけですが、室内側の上下左右の4方向、及び外側の4方向もしっかりと打ち込みました。
外側は、はしごを使ってコーキング材を打ち込みます。
21. コーキング材をへらでならします。
シールをへらでならします。
この工程は仕上がりに影響してきます。慎重に作業を行います。
22. 室外側のコーキング材をへらでならします。
大変になるのは、外側のコーキング施工です。
基本的には室内から行いました。
けれど、室外側からでないと手が届きにくいところは、室外側からへらでならします。
23. マスキングテープをはがします。
マスキングテープをはがします。ここまでくると完成も間近ですね。
リフォームした窓には、四方に木の枠が入っていました。
現場で切断したアルミサッシ枠のひれも、コーキング施工をすることによって、きれいに調和させることができました。
24. 戸袋内部の防水処理をします。
戸袋内部に入り込んだアルミサッシ枠の縦枠も防水処理をします。
ここはコーキング材が打ちにくい部分です。防水テープで処理しました。
25. 再びガラス戸を吊り込み、建て付け調整をします。
新しく取り付けたアルミサッシ枠にガラス戸を吊り込みます。
戸はきちんと閉まるか、スムーズに動くか、建て付け調整をします。
写真では常に1人で作業していますが、基本的には2人で施工しております。
店長の海野が、作業をしながら合間を持ってカメラで撮影しています。
26. 鍵の調整をして、窓のリフォームの完成です。
鍵がしっかり掛かるか、確認・調整します。
これで完成になります。
今回は、トステムの内付けサッシを採用しました。
分かりやすい表現にしたかったので、トステム内付けサッシATUをアルミサッシ枠と表現しています。